不動産ビッグデータ分析レポート第17回 -法人・国外住所所有者のマンション保有傾向 –

 

2025年11月、国土交通省より新築マンションにおける短期売買や国外に住所がある者による取得状況についての調査が発表されました。住宅市場への海外資本流入や法人による投資目的取得は、政策的・社会的な関心が高まっているテーマです。当社は同調査と類似した視点で、不動産登記簿を分析しました。

レポート内容の一部をご紹介します。

※当社が保有するデータからの集計であり全数調査ではありません。
※国外住所所有者の判定は登記上の住所に基づくため、国外在住の日本人も含まれます。

国外住所所有者の保有は一部の中心都市に集中。都心5区では4.5%に達する

国外住所所有者の取得割合を3大都市圏・主要地方都市圏で比較すると、東京都・大阪府・福岡県が上位を占めています。一方、同じ都市圏内の神奈川県・埼玉県・千葉県や兵庫県・奈良県は0.5%以下にとどまっており、各都市圏の中心都市への集中傾向が明確です。

住所の国・地域は全都道府県で中国・台湾が上位。ただし地域によって構成比は異なる

全都道府県で中国・台湾が上位を占める構造は共通していますが、地域によって構成比は異なります。北海道・京都府では台湾が最多となっており、特に北海道では台湾が中国を大きく上回っています。一方、埼玉・福岡では中国が約57%を占めており、神奈川県・千葉県・兵庫県では米国の比率が相対的に高くなっています。

法人所有は地域差が小さく全国に分布。東京・大阪など都心部では高層階ほど比率が上昇

 

 

法人所有割合は国外住所所有者と比較して地域間の差が小さく、全国的に一定程度存在しています。都道府県別では京都府・兵庫県・福岡県が上位を占め、東京23区では千代田区・港区など都心部で高くなっています。

また、東京都内の21階以上の区分建物を階数別に集計したところ、高層階になるほど法人所有割合が高まる傾向(48階以上で約30%)が確認されました。この傾向は、神戸市が2025年2月に発表した報告書※とも一致しています。同資料では、神戸市内のタワーマンションについて、地区の内外を問わず20階以上の階層では法人所有や所有者本人が住民票を置いていない割合が増える同様の傾向が示されています。

※神戸市「タワーマンションと地域社会との関わりのあり方に関する課題と対応策(報告書)
https://www.city.kobe.lg.jp/documents/71082/houkokusyosaisyuuban.pdf

 

本レポート(無償版)は以下のフォームからご請求ください